周りに愛好の仲間もおらず、たった1人で武術・武道の練習を何年も欠かさず続けている私のモチベーションは何なのか、と今でも不思議に思うところがあります。誰かについて習うのでもない、試合に出るのでもない、また誰かに教えるのでもないという中で、なぜか何も考えずに毎日、いつの間にか練習に没入している…。
実は私はもともと飽き性で、ひとつのことを続けられるような性格ではありませんでした。なんでも他にいいものがある、と思ったら目移りして、それを試してしまう…。せっかく習い始めた詠春拳を腰を据えて続けられなかったのもそういうところが災いしていたかもしれません。
また、若い頃は逆にモチベーションが高すぎて、一定期間は一心不乱にひとつのことをやり続けるけれど、そのピークを超えたときの反動がひどくて、一切の興味を失ったりする、というようなこともありました。
今の私の状態は、もうモチベーションという段階ではないのかもしれません。最初は確かに「この期間休まずに…」とかの目標が必要でしたけど、いつの間にか生活習慣のひとつ、歯磨きや入浴と同じレベルになってきている気がするのです。毎日自転車に乗って、一定時間の有酸素運動をしたり、武術の練習をしたり。何度かここでも述べたように、詠春拳の小念頭の練習は欠かしません。
そういう生活を続ける中、私にとってはとても刺激的なVLOGを見つけました。
https://www.youtube.com/channel/UCnG4ZwYTXTzkhP1fugNyWmg
功夫迷宮さんという、私と同年代の女性が「あの頃の功夫を取り戻したい!」をテーマに、その過程を動画で綴ったチャンネルです。北派の武術を経験されているみたいですが、第十九集では、詠春拳の教授を受けている姿も確認出来ます。
私の場合は、取り戻すというより「もともとなかった功夫を得たい(^^;)」に近いと思いますが、一方では空手時代に普通に出来ていたことを、完全ではなくてもいいから取り戻したい…という願望は残っています。功夫迷宮さんの基本功を練習されている様子を拝見し、私もついつい刺激を受けて、空手時代の四股立ちで正確なフォームでの正拳突きや撃砕第一の型を行ってみたりしました。これがまた新鮮な体験で…。習慣化とはまた別の次元でのモチベーションを得ることができたと思います。
私の中には、高校時代に習った剛柔流空手道の下記の型の記憶があります。
- 普及型第一(撃砕とは異なります)
- 普及型第二(撃砕とは異なります)
- 撃砕第一
- 撃砕第二
- 撃砕第三
- 撃破第一
- 撃破第二
- 鶴破第一(大学入試試験ではこれを演じました。一番自信があった型)
- 砕破(高校生活最初の試合で演じた型)
- 征遠鎮(制引戦)
- 十八(高校生活最後の試合で演じた型)
- 龍拳(館長の創作型)
- 虎拳(館長の創作型)
- 三戦(鍛錬型)
- 転掌(鍛錬型)
あれ? 古式の型って、3つしか習っていなかったかな…?
撃砕と撃破の各段階の記憶がかなり曖昧のようで、必ずしも正確に行えていません。ただ、剛柔流空手道の書籍は多数保持しているので、これらのテキストから改めて順番を確認する必要がありそうです。ただ、撃砕の資料は多くありますが、撃破や鶴破ってなかなか資料から見つけることができないんですよね…。渡口政吉先生の創作と聞いたので、こちらも資料を探してみることにします。
また館長先生に創作していただいた龍拳、虎拳は、龍拳に取り込まれた四向鎮の一部分と、虎拳に取り込まれた壱百零八の一部分しか記憶になく、もったいないことをしました。また、個人的にはOBの先輩の一人が演じておられた十三がすごく印象的なんですが、残念ながら三年間の間に習うことができませんでした。
ということで、私も功夫迷宮さんを見習い、少し自転車に使う時間を調整して、過去に習った型を一つずつ思い出しながら練習していこうかと思っています。私が練習を続けたり習慣化できたりするのも、こういった刺激をたまにいただけることがひとつの理由だったりするのかもしれません。