問手と護手を接触させるな

子午馬
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問手と護手を接触させてはいけない理由

詠春拳を習い始めていつ頃のことだったか。詠春拳で過手をするために構えているとき、当時の先生に、

問手と護手を接触させてはいけない

という指摘を受けたことがあります。

子午馬

このイラストだと前の手(右手)が問手、後ろの手(左手)が護手になります。ちなみに、スクールでは問手を「攤手(掌を上に向ける)」の形で習っていたと思います。

このころ、ダン・イノサント先生の弟子であるボール・ブナック氏のJKDに関するビデオテープを手に入れ、繰り返し分析していた記憶があります。このビデオの中で、ブナック氏が、確か問手の肘の部分に護手の掌をくっつけていたのです。それでちょっとアメリカンで独特なトラッピングを見事に決めている。それで私もそれを真似するようになって、気がつくとクセになっていたのでしょう。

先生は

「確かに、護手を問手の肘に密着させると、安定して安心する、というところがあるんですよね。でも、その場合…」

というや否や、私の問手をコントロールして一瞬で私の両腕を極めてしまったのです。

「このように、問手と護手が独立していないと、問手と一緒に護手が巻き込まれてしまいがちなんですよ」

とのこと。そう、私の護手は問手に巻き込まれて何もできない状態にされてしまったわけですね。

それからは意識して両方の手を独立させるよう、修正しました。

そういえば、問手の形って

スクールでは、過手を始める際の問手を「攤手」の形で習っていました。でも、いつの間にか、上のイラストのように掌が内側、手の甲が外側に向く形に変わっています。記憶では、攤手の形で構えていると目の前の問手が気になりすぎるのと、この問手に相手の下半身が隠れてしまう感じになるので、少し斜めに傾けてみたりしているうちに、今の形になったのではないかと思います。私が持っている葉問宗師の資料、ブルース・リー関連の資料、ブルース・リーの振藩功夫を引き継いだ巌鏡海(James Lee)の資料などの影響が大きかったのかな。

今は、成人した子供たちと遊び半分のマススパーリングをするときくらいしか使いませんから、自然にこういう形になるかどうか微妙ですけれど。

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