喜友名諒選手おめでとうございます

東京オリンピックの空手競技2日目は、日本人選手では喜友名諒選手が形競技で金メダルを獲得されました。おめでとうございます。

昨日は昨日より、男子・女子の組手競技をじっくり観察してみました。お互い、隙がほとんどない状態からの仕掛けやカウンターなど、単発ではあるけど、高度な間合いの取り方をしているな、と感じました。それに比べたら40年前の私はなんといい加減に、適当に技を繰り出していたか。

でも、見る側のスポーツとしては、いちいちVARを見ないと正確なことが分からないとか、画面で見ていると本当に入ったの? と感じてしまうところとか、一般大衆に「見せる」競技としてはちょっと未熟な感じは否めませんでした。実際、初めて見る人ってこの競技をどのように受け取っているのでしょうか?

普段、那須川天心選手や朝倉未来選手、海選手、堀口恭司選手などの試合を観戦している次男に見せてみましたけど、ほとんど興味を持ってもらえませんでした。そもそも、格闘技としては見ていない感じです。

顔面にきれいに決まった突きをVARで確認すると、同じ程度のインパクトでも結果は大きく異なります。相手がもんどり打って倒れ苦しむと「反則」、相手がそれに耐えると「有効」って、うむむ…と思ってしまう。私たちが現役の時代も相手の打撃が強めに当たると演技することはありましたから、彼もそうなんじゃないかとか、どうしても疑ってしまう。

それに、VARによる突き蹴りの有効性判断について、こんな判定でいいのか、と改めて思ったこともあります。

  • ギリギリに腕を伸ばした突きはスナップバックでかわされていて、どうみてもそれ以上伸びないのに「有効」
  • 倒され気味なまま放った、指先がちょっと相手の頭に触れるかの「かけ蹴り」が「一本」。
  • 顔の横に抜けた突きが「有効」
  • 胴体を横になでた中段突きが「有効」

普段、一般的ないわゆる「格闘技」を見ている人にとっては、「なにこれ?」「なんでパンチをもらって倒れている方が勝つの?」みたいな見方をされても仕方がないかな…という気はしました。人の解釈「だけ」で判定する競技ってやっぱり難しいですね。

これもひとつのルールがある一定水準以上に進化した形だと思います。私たちの時代より技が多彩になり、また間合いの突破の仕方も非常に高度なので、とても参考にはなるのですが、オリンピック競技としては今のままだと興味は持ってもらいにくいのかなあ…と思ったりもしました。

次は形競技。私は剛柔流なのでスーパーリンペイの一部の動きくらいしかわかりませんでしたが、やはり競技なのでちょっと「余計な」動きを入れて、道着をこすって音を出すなどをしているように見えました。まあ、それも含めて美しく、迫力がありましたよね。

今回、前日に銀メダルだった清水希容選手が注目されたことで、形についてはもしかしたら一般の方々や女性にも受ける可能性は感じましたね。

それにしても、喜友名諒選手の演武はもう圧倒的でした。これに関しては、初めて見る人が観戦しても伝わる部分じゃないかな、と思えるくらい。掌打の出力とかも非常に強力で、素晴らしかったです。改めて金メダル、おめでとうございます。

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