空手界の闇

闇

前にも書いたけど、またこんな言葉を使うことになるとは思わなかった。

ここ数年の「選手に対する指導者のパワハラ」問題に関する報道を見ていると、必ずしも空手界に限ったことではなさそうだが、自分も高校時代には空手道部に所属し競技をやっていた関係でどうしても反応せざるを得ない。

今回問題になっているのは、空手競技の東京オリンピック女子代表選手が、全日本空手道連盟(全空連)の強化委員長によって竹刀で目を突かれ、負傷したという件だ。この件について全空連が倫理委員会を開いて両者から話を聞き、事実認定をしたというので、この記事を書くことを決めた。

私が全空連に所属していた高校時代は40年も前の話で、確かにそのころは先輩に竹刀で滅多打ちされたり、理不尽に殴られたり蹴られたりしたことは何度もあった。その代表的な記憶をこのブログで紹介したこともある。

ただ、竹刀については振り回されて頭や側頭部、その他全身を側面で叩かれたことはあったけれども、「突かれた」ことは(たぶん)なかった。

空手部の練習で、素手の拳で目を殴られ怪我をしたことは何度もある。その後、2.0あった視力が0.8ほどに低下した原因はそこにあった可能性がある。でもこれはそういう競技なので仕方がない部分であって、一部の先輩による「リンチ行為」を除いては問題があったとは思っていない。

それにしてもそういう理不尽とも言える指導法が40年経った今、しかも私たちとは次元が違う日本のトップレベルで未だ行われているとは。しかも、竹刀で顔面を突くなんて、もっとひどい行為じゃないか。

竹刀での顔面を狙った突きに対して、選手はかわしながら全力で飛び込んでいく。強化委員長ともなればそれがどんな危険なことか、また指導者のパワハラ的行為がどんな結果になるかは、最近の他の競技の事例から学んでいてもいいはずだ。初めてオリンピックに採用される大事な競技だし、その指導を預かる身だというのに。危機意識が低すぎると言わざるを得ない

強化委員長は私よりも10歳年長なので、おそらくは私たちよりもずっと厳しい環境で過ごして来た経験をお持ちなのだろう。だからといって、「俺たちのころはこうだったから、おまえたちもそのようであれ」というのはとんでもない思い違いで、奢りだ。むしろそういう経験している指導者ならその過ちを正していくべきだ

今回の女性選手、その他の選手は東京オリンピック直前というタイミングもあるだろうし、なかなか言い出すことができずに心底きつかったであっただろうと想像する。何より、いつ失明してもおかしくない状態であった目を突かれてしまったとなると、その瞬間も、またそのあとも不安で仕方が無かったことだろう。

選手たちは肉体的にも精神的にも被害を受けたのであって、彼らに責任はない。このことで、東京オリンピックの空手道競技が不愉快な捉えられ方をしないことを切に願う

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