詠春拳を習い始めた頃に先輩が小念頭を練習するところを見ていたら、時々伏手を行う指先が「ピクッ」としていることに気付きました。どう見てもわざと出来る動きではなく、先輩に訪ねてみると「小念頭をやっていると勝手に動く」とのことで、「自発動みたいなものかもしれない」とのことでした。
気功でそのような呼び名がついた現象が起こるとの知識はありました。考えてみれば、詠春拳の小念頭でも同様な修行をしているわけで、自発動が起こるのはそれは当然かもしれない、とは思いました。ただ、先輩の動きを見ていると、気功の自発動のような動きとはまた違ったもののように見えます。
どちらかというと入眠時ミオクローヌス(入眠時のぴくつき)、中枢の「誤作動」のような感じではないかと個人的には思っていました。ということは、小念頭実行時の脳波は入眠時に近い状態にあったりするのか。
ただ、私自身の小念頭では、伏手の指先がピクピクした経験というのは記憶がないんですよね。この数年、定期的な小念頭の練習を再開してからも、2年と少し前に毎日練習を始めてからも、このピクピクは起こっていない。これって人にもよるのでしょうか?
例えば、先輩によれば、先生のとある場所での小念頭練習中には幽霊を頻繁に見たという話があるし、私も以前書いた「魔境」という先生と似た体験をしているのに、先輩にはその体験がなさそうでした。
こういうことを考えると、伏手のピクピクや魔境のような幻覚は、必ずしも全員に起こることではないのかもしれませんね。
このことをテーマに書くことを決めて一つ思い出したのは、私には伏手の指のピクピクはなかったですけれど、小念頭で立っているときに突然、脚が「ビクッ」ときて地面を強く踏んでしまう現象がこの2年間に何回かありました。先輩とは起こった場所が異なるだけで同じ現象ですかね。個人的な感覚ではやはり、入眠時ミオクローヌスに近い感覚です。
私の指ピクならぬ、脚ビクッ、についてもメモとして残しておこうと思います。